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「外貌醜状」の後遺障害

1|外貌醜状とは

外貌の醜状とは、他人が「醜い」と思う程度以上のもので、瘢痕、線状痕、組織陥没、色素沈着による黒褐色の変色、色素脱失による白斑等を指します。 顔面、頸部、頭部等が問題となりますが、眉毛、頭髪で隠れる部分については、醜状として取り扱われません。

また、顎の下にできた醜状は、正面から確認できないものは、これも醜状痕としての後遺障害対象から除外されています。

2個以上の瘢痕または線状痕が相隣接し、またはあいまって1個の瘢痕または線状痕と同程度以上の醜状を呈する場合は、それらの面積、長さ等を合算して等級を認定すると規定しています。

従前、外貌醜状は、同じ後遺障害の程度であっても男女間で格差が設けられていました。

即ち、同じ程度の障害であれば、女性の方が高い等級に位置付けられていました。

しかし平成23年に、認定等級基準が改正され男女間格差は撤廃されました。

2|該当する可能性のある後遺障害等級

1.7級12号「外貌に著しい醜状を残すもの」

「外貌の著しい醜状」とは、頭部では手の平大以上の瘢痕が残った場合、頭蓋骨に手の平大以上の欠損が残った場合を言います。

手の平とは、指の部分を除いた被害者の手の面積です。

従来、顔面部では、鶏卵大以上の瘢痕、5cm以上の線状痕、10円硬貨大以上の窪みが残った場合に7級12号に該当するとされていましたが、平成23年の改正により、5cm以上の線状痕については、9級16号に該当する取り扱いになりました。

2.9級16号「外貌に相当程度の醜状を残すもの」

平成23年の改正により、新たに設定された等級です。

「外貌に相当な醜状を残すもの」には、現在、「外貌の著しい醜状」として評価されている障害のうち、美容整形等により、醜状を相当程度軽減できるとされる長い線状痕(5cm以上の線状痕)が当たると理解されています。

3.12級14号「外貌に醜状を残すもの」

「外貌に醜状を残すもの」とは、頭部では鶏卵大以上の瘢痕または頭蓋骨の鶏卵大以上の欠損、顔面部にあっては10円銅貨以上の瘢痕または3cm以上の線状痕、頚部では鶏卵大面積以上の瘢痕で人目につく程度以上のものをいいます。

頭蓋骨に鶏卵大の欠損が認められても、この部分に人工骨がはめ込まれていれば、等級の対象となりません。

3|逸失利益について

1.問題点

外貌醜状で問題となるのは、逸失利益を認めるか否か、認める場合に労働能力喪失率をどのように考えるのかといった点です。

2.労働能力喪失率

通常、後遺障害があれば、等級に応じた逸失利益(簡単にいえば、将来得られるはずだった収入の減額分といったことになるでしょうか)が認められます。

またその金額の算定に際して必要となる労働能力喪失率も、各後遺障害等級ごとに決まっており、通常なら、この喪失率を元に逸失利益を算定します。

しかし醜状障害の場合には、後遺障害等級が認められる場合でも、逸失利益が認められるのか否か、認められるとして喪失率はどの程度なのかが、事案によって大きく変わることが、まま見受けられます。

3.他者との直接的な接触

醜状障害は、それ自体が体の機能を直接左右することは少ない為、肉体的な意味での労働能力喪失をもたらすことは考えにくいからです。

ただ、一般の社会生活を送っている人間であれば、他人との直接的な接触・関わり合いなくして生活できないことは当然であり、どんな仕事であれ、他人と一切関らずに済むということはあまりありません。

従って、たとえ肉体的な意味での労働能力喪失がないとしても、外貌の悪化により、その人の印象が大きく変わり、円満な対人関係の構築や意思疎通が阻害されることになれば、仕事もしづらくなる=労働能力が低下するということは当たり前のことと言えます。

ただ、仕事における他人との接触・交流の頻度やその重要性といった問題は、仕事や性別によって異なりますので、外貌醜状における労働能力喪失率の判断においては、職業や性別が重要な要素となるわけです。

そのうえで、醜状によって直接的な影響がどこまで出ているのかによって、一定の割合で労働能力喪失を肯定し逸失利益を認めるのか、慰謝料の増額で対処するのか判断することになります。

4.被害者の情報を考慮

具体的・裁判実務的には、被害者の性別、年齢、職業等を考慮した上で、

①醜状の為に、配置転換させられたり、職業選択の幅が狭められる等の形で労働能力に直接的な影響を及ぼす恐れがある場合には、一定割合の労働能力喪失を肯定し、逸失利益を認める

②労働能力への直接的な影響は認めがたいが、対人関係や対外的な活動に消極的になる等の形で間接的に労働能力に影響を及ぼす恐れが認められる場合には、後遺障害慰謝料の加算事由として考慮し、原則として100万~200万円の幅で後遺障害慰謝料を増額する

③ ①②のように直接的・間接的いずれの意味においても労働能力に影響がない場合には、慰謝料の増額もしない

といった取扱いになっています。

5.醜状に対する影響

実際、平成16年以降の外貌醜状に関する裁判例等の傾向を概括的に述べると、女子の著しい醜状が問題となった事案(7級、基準では労働能力喪失率は56%)では、逸失利益が肯定されることが多く、その場合の喪失率は、10%から35%の間が多いようです。

また醜状により転職を余儀なくされたような事案だと、労働能力の喪失と醜状の関係が直接的な為、基準通りの56%またはそれ以上と認定された事案もあります。

他方、女性でも、単なる醜状(12級、基準では労働能力喪失率は14%)は、逸失利益が否定された事案が多くなってくるようです。

また、逸失利益が否定されたからといって、必ずしも後遺障害慰謝料が増額されているわけでもないようです。

男性についての著しい醜状(旧基準だと12級)の事案では、逸失利益を否定するものと肯定するものが半々程度です。

ただ、逸失利益否定事例でも、必ずしも後遺障害慰謝料が増額されているわけでもないようです。更に、単なる醜状(旧基準だと14級)の事案では、逸失利益否定が主流のようです。

4|外貌醜状の立証にあたり必要なこと

外貌醜状は「見た目」の問題なので、診断書等は勿論ですが、事故前・事故後の写真等も必要になってきます。

また、事故前にはどういった外貌で生活していたのかという点も重要です。

当事務所の弁護士が過去に経験した事例で、頭部に14級相当の傷跡ができたのですが、場所柄、髪の毛に隠れる位置であった為に、一旦は非該当とされた事案がありました。

しかし異議申立てを行い、「当該被害者は、学生のころから、ずっと坊主頭で生活してきた。従って、頭部のこの場所の傷跡も髪の毛に隠れることはなく、本件においては、『外貌』にあたる」と主張しました。

また、学生時代から事故当時ごろまでの、写真(坊主頭で写っているもの)を複数枚提出しました。

結果、最終的には14級10号(当時は、まだ「男子の外貌に醜状を残すもの」という旧基準がありましたので、14級でした)が認定されました。

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