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むち打ちの裁判例

1|低速でもむち打ちは生じる

低速度の交通事故でもむち打ちが生じうる点について述べたいと思います。

下で紹介する裁判例は、停車中の車に、時速10キロ程度の速度で衝突した交通事故についてのものです。

「原告は、赤信号のため停止中運転席に座ったまま上体を伸ばしてかがみ込み助手席前の床に落ちた荷物を取ろうとしたところ加害車に追突されたこと、被告は信号が変り被害車が停止したのを見て停止しようとしたが、同乗の病気の子供に気を取られて制動措置が十分でなかったために止まりきれず、時速約一〇キロメートル程度の速度で同車に追突してしまったこと、右追突の衝撃は被害車の後部バンパーにわずかな凹損を与えた」

「外傷性頸椎症候群及び腰部捻挫」

「外傷性頸腕症候群、腰椎椎間板症による後遺障害があるとして後遺障害等級一四級の自賠責保険事前認定を得た」

「レントゲン写真等では頸椎、腰椎に明確な他覚的変性所見はみられなかったものの、事故後一週間を経たころから症状が悪化し始め、頸部、腰部痛、しびれ感等のほか首が回らない、腰・肩が鉛のように重い、右足の痛み及びこれによる跛行等の症状を呈するようになった」

東京地裁昭和63年1月22日

2|受傷直後の痛み

「当裁判所に顕著な事実である、頸椎捻挫においては受傷から症状発現までの時間が長ければ軽傷と判断して良く、頸椎捻挫の患者の三分の一は受傷直後に、三分の一は六時間以内に、残りは二日から三日以内に症状が発現し、受傷後何らの症状がなく数日から数週間を経て初めて症状が発現することはないというのが医学的に正しい見解である点に照らすと、被告らの本件受傷は、同人らの主観においてはともかく、客観的には軽傷(被告の前記傷病の全てを含む。)であり、一週間程度の治療(安静)期間をもつて治癒したと認めるのが相当である。」

神戸地裁平成5年3月23日

上のような裁判例があることが注目されます。

これに対し、医学の専門書によると、鞭うち損傷については、「受傷直後は疼痛はないかあるいは軽度で、翌日より頸背部の痛み、頸部の伸展運動による痛みの増強、頭痛などが見られる。症状は普通1~2週間で軽減し、その後はしだいに無症状になるが、自律神経症状を慢性に訴えるものがある。」(「医学大辞典」南山堂)とされています。

3|サーモグラフィー検査

下の事案は、むち打ちによって14級が認定された事案です。

14級と12級の区別基準について、一般的に言われていることを明示しており、とても参考になります。

「等級表14級9号の「局部に神経症状を残すもの」とは、「労働には通常は差し支えないが、医学的に可能な神経系統又は精神の障害に係る所見があると認められるもの」をいうのであり、この場合、CT、MRIなどの検査によって精神、神経障害が医学的に証明しえるとは認められなくとも、受傷時の状態や治療の経過などから、その訴えが医学上説明のつくものであり、疼痛などの自覚症状が単なる故意の誇張ではないと医学的に推定される場合には、同14級9号を認定できる」

「症状は、CT、MRIなどの検査によって精神、神経障害が医学的に証明しえるものとは認められないものの、反訴原告は受傷後から一貫して疼痛を訴えていること、主治医であるC医師作成の後遺障害診断書があること及び前記認定の反訴原告の受傷時の状態や治療の経過などを総合すると、その訴えは医学上説明のつくものであり、故意に誇張された訴えではないと判断できるから、反訴原告の症状は、後遺障害として同14級9号の「局部に神経症状を残すもの」に該当するものと認めることができる。」

「12級13号の「局部にがん固な神経症状を残すもの」とは、「労働には通常は差し支えないが、医学的に証明しうる神経系統の機能又は精神の障害を残すもの」をいい、精神・神経障害が、CT、MRIにより医学的に証明しえた場合に初めて認定される」

この事案は、サーモグラフィー検査についての判断もしており、注目されます。

被害者は、サーモグラフィー検査について、以下のような主張をしています。

「サーモグラフィーの検査を受けたところ、左上肢背側、両側上腕、左前腕、両足足底部、右足背部、両側手背・手掌が青色に映っていることが判明した。サーモグラフィーとは、生体表面の放射熱を外部から感知して画像化する機械であり、身体の体温が正常な箇所は赤色に映るが、それが低い箇所は青色に映るもので、これにより人体の体表温度を知ることが可能となる。上記サーモグラフィーによる検査により、身体の痛い箇所は血流が悪いために低体温となり、そのため青色に映るものと考えられている。そして、青色に映ることの意味は、身体に痛みがある場合、その箇所は筋肉を使わないようになるため、筋肉が萎縮することになり、その結果、筋肉中の血流も悪くなり、そのため体温が低くなるものと説明されている。そして、反訴原告にしびれが残存する部位は、サーモグラフィーの検査により青色に映っている部分と一致している。したがって、同症状は、他覚的所見によって裏付けられた医学的に証明できるものであり、等級表12級13号の「局部に頑固な神経症状を残すもの」に該当する」

「サーモグラフィーによる検査結果をもって後遺障害の残存が証明されていると主張するが、サーモグラフィーは、機能的な障害による温度変化から疾患の障害領域を判定できるメリットがあるにとどまり、本件事故により上記部位に神経障害が生じていることを医学的に証明しうるものではない」

東京地裁平成15年1月28日

これに対し、裁判所は上記のように、当該事案におけるサーモグラフィー検査の結果は、12級に該当するための他覚的所見には該当しないと判断しました。

CT、MRIによる画像所見が他覚的所見に該当するのは明らかなところ、サーモグラフィーによる検査結果を否定的に考えたのは厳しい判断です。

一般的に、CT・MRI等の画像所見がない場合、12級を獲ることは容易ではありません。

だからこそ、医師選び・病院選び・弁護士選びは、後遺障害等級を獲るために極めて重要なのです。

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