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むち打ちの後遺障害等級について

1|「頚椎捻挫」後遺障害等級について

医学の世界とはズレがあるかもしれませんが、損害賠償の世界では「むち打ち症」は、頸部外傷の内の、骨折・脱臼・脊髄損傷などの病体が明らかなものを除いたものと考えられています。

従って、 むち打ちとは発症機序を示す用語に過ぎず、厳密には診断名ではありません。

自賠責保険における後遺障害等級認定においては、むち打ちは12級か14級にしか該当しないとよく言われます。

しかし、ここには大きな落とし穴があります。

診断名が、「外傷性頸部症候群」、「頸部捻挫」、「頸部挫傷」等とされた場合、診断書を作成した医師は、むち打ちを念頭に置いて作成したことでしょう。

しかし、むち打ちとは、 頸部挫傷の内、病体が明らかなものを除いたものなのであり、その意味するところは極めて広いのです。

仮に患者が、頸部外傷により何らかの重篤な障害を負ったとしても、それを医師が見落とした場合、単にむち打ちと診断されるリスクが常にあるのです。

東京地裁平成12年5月16日は、頸髄損傷の内、不全損傷について、

「MRIが有力な診断方法であることは勿論であるが、補助的な診断方法であり、不全損傷のような場合には、画像上所見が出ない場合もあり得る。鑑定人は、画像上所見がなくとも頚髄損傷であるケースを経験していると述べている。この点、大阪地裁は、例外なくMRIによって診断可能であるとするが、不全損傷の場合も一律にそのように言えるか疑問である。したがって、鑑定人の意見に従うことが相当である。」と述べており、脊髄損傷を負ったとしても画像所見に表れない場合があることを前提に判断しています。

大阪地裁平成14年7月30日の事案では、 患者が複数の病院で治療を受けていたところ、5つの病院では、「外傷性頸部症候群、頭部・腰部・仙骨部打撲」、「頸椎捻挫」、「頸椎捻挫・腰椎捻挫」、「頸椎症」、などと診断をされていたのに対し、1つの病院では「頸部脊髄障害」と診断を受けたため、後遺障害の等級について、裁判で争われています。

判決は、

「脊髄損傷の中には、MRI等の画像所見上明確な根拠を示すことが困難であり、症状が軽度で予後も良好な中心性脊髄損傷という範疇が存在していることなどを考慮し、前記認定の原告の後遺障害の諸症状や治療経過等を総合すれば、原告の後遺障害の程度は後遺障害等級九級よりも軽度で且つ同一二級よりも重いと考えられる」としました。

この事案では、自賠責の事前認定では14級とされていたのですが、裁判所はそれよりもはるかに重い後遺障害であると判断しました。(判決は、後遺障害慰謝料を390万円としており、11級程度と考えていたと思われます。)

12級と14級では、他覚的所見が認められるか否かが分水嶺となるとされています。

そのことは、仮に12級より上の等級を認定されるべき神経系統の後遺障害を負っていたとしても、他覚的所見が認められなければ、14級とされるリスクがあることを意味します。

大阪地裁平成14年7月30日の事案では、被害者が頸部脊髄障害と診断をした医師の所に行かなければ、脊髄障害は後遺障害として認められなかった可能性が高いです。

仮に医師の診断書に、診断名として「むち打ちを意味する記載」があったとしても、それだけで12級より上の等級が認められないということにはなりません。

むち打ちを意味する記載が診断書にあった場合、法律相談をした弁護士に、12級か14級しか獲れないと一蹴されることがあるかもしれません。

もし自分の後遺障害が、明らかに重篤な神経障害であると感じているならば、複数の医師の診察を受けるべきです。

むち打ち事案では、脊髄損傷を発症している可能性が常にあるからです。

ただし、大部分のむち打ちが、後遺障害等級認定において12級か14級にしか該当しないのも事実です。

そこで、ここでは12級、14級に該当する軽微なむち打ちに絞って、話を進めて行きたいと思います。

2|12級と14級の区別

等級 障害の程度 具体的な認定基準
12級13号 局部に頑固な神経症状を残すもの 労働には通常差支えないが、医学的に証明しうる神経系統の機能又は精神の障害を残すもの
14級9号 局部に神経症状を残すもの 労働には通常差支えないが、医学的に証明可能な神経系統又は精神の障害に係わる所見があると認められるもの

12級13号「局部に頑固な神経症状を残すもの」

「頑固な神経症状」とは、「通常の労務に服することはでき、職種制限も認められないが、時には労務に支障が生じる場合があるもの」を指します。

また、12級13号に該当する為には、「他覚的検査により神経系統の障害が証明されるもの。自覚症状に一致する外傷性の画像所見と神経学的所見の両方が認められるもの」と言える必要があります。

簡単に言ってしまえば、自覚症状の原因が、レントゲン写真や、CT、MRI等の目で見える形で証明できると12級に該当する可能性が高くなります。

一般的に、保険会社の主張する他覚的所見とは、「被害者が訴える身体の異常の原因が神経系統の損傷ないしは回復困難な機能的障害であることの証明となる所見」を意味するとされているのに対し、裁判所の言う他覚的所見とは、「被害者の訴える異常状態が存在すると推定できる異常所見があればよい」と考えられており、両者の間には温度差があります。

具体的には、保険会社の基準の場合、「神経系統の障害」について、画像所見ないしこれに準じる程度の信用性のある検査所見が要求されることになります。

これに対し、裁判所の基準の場合、「被害者の訴える異常状態が存在すると推定できる異常所見」を立証すれば良いので、画像所見があればこれに該当する可能性が極めて高いのはもちろん、後で述べるような神経根症状誘発テストや徒手筋力評価の異常所見のみでも、被害者の訴える異常状態が存在すると推定されると裁判所が判断した場合、他覚的所見があるものとして12級が認められるのです。

もちろん、裁判所の考えの方が、後遺障害等級認定にあたって被害者に有利なことは、言うまでもありません。

そういった意味で、後遺障害等級を獲るためには弁護士に依頼するメリットが大きいのです。

14級9号「局部に神経症状を残すもの」

14級9号に該当する為には、「目立った他覚的所見はないが、神経系統の障害が医学的に推定されるもの。外傷性の画像所見はないが、自覚症状を説明する神経学的所見が認められるもの。」と言える必要があります。

簡単に言ってしまえば、自覚症状の原因が、レントゲン写真や、CT、MRI等の目で見える形で証明できないけれど、受傷状況や、症状の発生時期及び程度、その症状経過、残ってしまった症状との整合性といった点が、カルテや診断書その他の医学的証拠から、説明できると「医学的に推定できる」と言いやすくなります。

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